旧釜石鉱山事務所
釜石鉱山株式会社が1951(昭和26)年に建築し総合事務所として使用していた建物を、日鉄鉱業株式会社が所蔵していた釜石鉱山関連資料とともに釜石市に寄贈・寄託し、その後、市が建物を改修しました。1階に昭和30年代の事務所を再現。2階は釜石鉱山で採取された鉱石、歴史資料、分析道具、病院施設、電話交換室等が展示され、鉄筋コンクリート2階建ての壁に欄間付の上下窓が規則正しく並ぶ、北東隅の玄関と外壁に廻らせた庇がアクセントの端正なモダニズム建築として、2013(平成25)年、国の登録有形文化財に登録されています。旧釜石鉱山事務所を含めた一帯は、釜石鉱山としてジオスポットになっています。
【メモ】
・旧釜石鉱山事務所前には、ドイツの地質学者H.Eナウマン(1854-1927)が作製した「予察東北部地質図」が展示されています。日本の地質学の父と呼ばれるナウマンのこの地図は、日本で初めてだけではなく、その後の地質図の規範となったとされており極めて有意です。
予察東北部地質図
・旧釜石鉱山事務所前には、釜石鉱山で使われ1929(昭和4)年に導入された米国製バトラーショベルや、1934(昭和9)年頃導入され、1940年後半まで使われたとされる米国製マインカーローダーなどが静態展示されています。また、現在は国道283号一の渡橋となっていますが、1880年にわが国3番目の鉄道として開業した工部省釜石鉄道本線の橋脚を撤去した際のカルバートが保存展示されています。・この旧釜石鉱山事務所前をスタート・ゴール地点に、素晴らしい紅葉と仙人峠までの箱根に匹敵するアップダウンを特徴とする「仙人峠マラソン大会」が毎年10月頃行われています。
基本情報
所在地 | 〒026-0055 釜石市甲子町第1地割90番地2 (Googleマップで開く) |
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電話番号 | 0193-55-5521 |
利用時間 | 9:30~16:30(入館は16:00まで) |
定休日 | 火・水曜日(祝日の場合は開館)、12/10~3/31 |