近代化産業遺産

19世紀半ばからの僅か半世紀で、製鉄・製鋼、造船、石炭分野において産業化を成し遂げたことを証言する「明治日本の産業革命遺産」。その中で橋野鉄鉱山には、採鉱場、石切場、鉄鉱石を運んだ運搬路、高炉や水路、その他の生産関連施設や事務所(日払所)、山神社など総合的な産業空間が遺されています。

橋野鉄鉱山

産業の急速な近代化は、日本で三番目となる工部省釜石鉄道の開業(1880年)、釜石港の発展(1881年に北桟橋が完成)へとつながり、これらが2007(平成19)年に近代化産業遺産群33の一つ「釜石の製鉄関連遺産」として国から認定されました。また、このうち1894(明治27)年にコークスを使った鉄づくりが始まった時の銑鉄で鋳造した「釜石製鉄所山神社扁額」は、重要科学技術史資料とされています。

なお、官営製鉄所の建設を控え、釜石が既に開港していた東京と函館を結ぶ中間補給地点としても重要であったため、日本の海図第1号は1872(明治5)年に製図されています。

詳しくは、「かまいし鉄の歴史を辿る旅」のリーフレットをご覧ください。

かまいし鉄の歴史を辿る旅